ジークレー版画のネットショップを初めて3週間程たったが、宣伝らしい宣伝もしていないので、知り合いの人からいくつか注文があるぐらいだ。
今は私もいろいろと忙しく時間がないので、まあ、時間をかけてじっくりと取り組もうと思っている。
ところで先日、注文のあった作品のジークレー版画をGerald Schedy氏の工房「GAP」に受け取りに行って来たのだが、今回は工房の様子をこのブログに掲載しようと思い、カメラを持って行く事にした。
一つ楽しみなのは、Schedy氏の好意で、工房のショウウィンドウに私が最初に依頼した作品「檸檬」のジークレーを飾って下さるそうで、どんな様子かそれも見たかった。
またその横に、私の経歴のドイツ語訳や、メールアドレスや電話番号も置いて下さるというので今回はそれも持って行った。
行ってみると、すでにショウウィンドウに作品「檸檬」が陳列されていたのだが、実物よりかなり大きく拡大されて印刷されていたのでびっくりしてしまった。
オリジナルはP6号だが、おおよそ20号か25号ぐらいだろうか。
ガラス越しだが、近くに寄って見てみても普通の印刷だと必ず見える小さなドットの集積が全く見えないので、また驚いてしまった。
Schedy氏と母上に挨拶して中に入る。
工房の中を写真を撮って良いか尋ね、承諾を得て最初に撮ったのがこれ。
赤いセーターの人がSchedy氏。大型スキャナーの上を片付けている所。
一番奥に蛍光灯に囲まれた明るいキャビネットがあり、そこで出来上がった作品を点検する。
今回作ってもらった作品、「響き合う白」のオリジナル(上)とジークレー(下)。
一番奥から出入り口の方に向けて写真を撮ってみた。
雑然とはしているが、塵や埃が全くない清潔な感じがする。
私の作品と一緒においてあった古画。どこのどういう作品かは聞かなかったが、描かれてある右側の人物は、オーストリアの啓蒙専制君主として有名なヨーゼフ二世だと思う。
この作品のジークレーはキャンバスに印刷されていて、見れば見る程どちらがオリジナルか分からなくなる程の出来だ。
この工房の主、Gerald Schedy氏と母上。
この写真では妙に緊張した顔をなさっているSchedy氏だが、私たちと接する時はいつも穏やかで落ち着いた様子で接して下さる。
いつもそうだが、作品を見せていただき問題がない場合はこの後なにがしかのよもやま話をする。
とは言っても、この日も私と一緒に行った妻と娘がSchedy氏や母上の話し相手になり、ドイツ語の不自由な私はただ聞くばかりであった。
今回は、ショウウィンドウに飾った「檸檬」と共に陳列してもらう為に、日本語の私の履歴とその独訳を持って行ったのだが、うちで印刷したA4のプリントの中に
「絵画制作への思い」と題する私の文章も入れておいた。
ただ、この文章は残念ながら独訳はしていなかったが、Schedy氏が是非ともこの文章のドイツ語訳を読んでみたいというので、娘がその場での逐語訳を試み、それを聞いたSchedy氏にいたく感動され、私はとても照れてしまった。
この文章は是非ともショウウィンドウに、作品と共に並べたいので必ず独訳しておいてくれ、と娘はSchedy氏に頼まれてしまい、娘は娘でちょっと困った顔をしていたのであった。
ひとしきり歓談した後、作品とオリジナルを受け取りお金を支払って、Schedy氏の工房をおいとまする。
外はすでに暗くなっていたが、最後にもう一度ショウウィンドウの前で記念撮影をする事にした。
一緒に連れて行ったエニーは夕飯の時間ま近でお腹が空いていたからか、妙に落ち着きがなかった。
この後、斜め向かいにあるちょっと面白い店(色とりどりのガラスビーズとカードゲームだけを売っている)に入り、娘の学校の友人の誕生日パーティーに持って行くプレゼント用に小さなカードゲームを一つ買い求め、歩いて自宅まで帰った。