この作品のジークレー版画はアートショップKENWANでお求めになれます。
この前貸して頂いた
ヴィーナーホルンの静物画を描きあげた。
楽器をモチーフとして私が描いた静物画は、今まではバイオリンだけだったので、今回のヴィーナーホルンは私にとっての新しい試みだったと思う。
ヴィーナーホルンという、幾分特殊な楽器に対する思い入れは私の中にはないのだけれど、お借りした物を自宅に戻ってからバックから出し、机の上においてじっくりと眺めてみると、やはり使い込まれた楽器というのは美しい物だなぁとつくづく感じた。
演奏者にとって、いろんな意味での自己を表現するための大切な道具で、おそらく演奏中の奏者にとっては身体や心との一体化すら感じられるものなのではないだろうか。
私にとっては、複雑に入り組んだブラスの管の、用途に適して進化した無駄のないその形の美しさと、ブラスに反射する光の綾模様の美しさが、このモチーフのなによりの魅力ではないかと思ったが、それに加えて長年使い込まれた道具に見られるある種の重々しさも感じられる。
質感の相違を強調するために、手前にホルンと共にお借りした古い楽譜を置いて、集中的に描きあげた。
お借りできる期間が二週間程で、あまり長くはなかったのだが、何とか描きあげたという感じだ。
再びお借りする機会があれば、また描いてみたいと思う。
Kenwan
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